交通事故慰謝料の増額

今日は豆知識の記事です。

交通事故の慰謝料は弁護士に交渉してもらうと大きく増えるという話をきいたことがあるでしょうか?

これは本当です。

しかし、正確を期すために少し説明させてください。

まず「慰謝料」という言葉の意味。

多くの人が「損害賠償額」と同じ意味だと思っています。

しかし、実際は交通事故の損害賠償は多くの費目から構成されており、慰謝料はその一部にすぎません。

たいていの場合、人は「慰謝料」という言葉を「交通事故損害保険金の総額」という意味で使っています。

だから「交通事故の保険金は弁護士に交渉してもらうと大きく増える」ということを言っているわけです。

これは本当です。

なぜなら被害者は損害賠償額の相場を知りませんから、保険屋に丸め込まれやすくなります。

弁護士なら損害賠償を構成する費目一つ一つについて、相場を知っていて理詰めに交渉するので、総額は高くなりやすいからです。

しかし、これとは別に正しい意味での「慰謝料」を割り増しできる場合もあります。

つまり、損害賠償を構成する費目のひとつである慰謝料を相場以上に取れる場合があるということです。

これは事故原因が相手の悪質な運転にあった場合や、ひき逃げや事故後に被害者を誹謗するなど態度が不誠実で悪質な場合などです。

この場合も、弁護士は過去の判例に基づいてどれくらい割り増し請求できるかわかって交渉してくれます。

「弁護士が慰謝料を増やせる」という時、たいてい一番目の方の意味ですが、一番目と二番目では意味が全然違うので区別するようにしましょう。

参考: 弁護士による交通事故・慰謝料増額